先日の例会でプレイしたタバナクル(Tabernacle)を早速レビュー。
単純なシステムながらシビアな立ち回りが要求されるなかなか面白いゲームです。
このゲームは17世紀のカナダの沿岸部を舞台とした、地域開発を利用した利権争いが背景にあります。
各プレイヤーは毎ターン開拓者をアクションポイントとみなしてボード上に配置することで、様々なアクションを行います。既に建設されている建物に配置を行うと、その建物のアクションを、未建設ヘクスに配置することでそのヘクスに建物の建設を、道路予定地に配置することで道路の敷設を行えます。
アクションを行える建物には、建築物を購入できる港と購入するための金貨を獲得するための金山、建築に必要な木材を獲得できる伐採所、道路に使用する石材を獲得できる採石場などがあります。
建物を建設するには条件があるものもあり、資源を獲得できる建物は対応した資源が存在する場所にしか建てることができません。また、誰かが資源を産出する建物を建設すると、開始時から存在する中立の生産施設が一時的に閉鎖されてしまいます。これが非常に厄介で、「他人の生産施設を利用した場合、その所有者に生産された資源の一部を支払う」とルールがあるため、資源の獲得効率が下がるだけでなく、所有者に得をさせることになるからです。
建物には他にも建設コスト以上の得点を持つ礼拝堂、道路建設時に獲得できる先住民タイルを消費して得点を得る交易所、建設済の建物を破壊して建設ができる見張り塔などもあります。
建設可能なヘクスは道路予定地によっていくつかのエリアによって分断されており、そのエリアの周辺の道路が全て完成すればそのエリアで決算が行われます。それぞれが建設している建物の得点の合計によって各プレイヤーに得点が入るようになっています。そして、このゲームの面白い特徴が「決算済みのエリアの建物は使用できなくなる」というものがあります。これにより、閉鎖されていた中立の生産施設などが再利用可能になったりもします。
ゲームは全てのエリアで決算が行われる=全ての道路が建設されれば終了となり、最後に建物の種類ごとに建設数を比較し、その順位によってボーナス得点を獲得できます。そして、先住民タイルの得点を加算して、最も得点の高い人が勝者となります。
ゲーム慣れしている人間でプレイしてみましたが、予想以上に資源のやりくりが大変でした。アクションの順番が前後するだけでも、自分にとって有利にも不利にも働くため、悩む人は大いに悩むと思われます。また、生産施設をうまく独占することで、資源面でのアドバンテージを得られ、有利な展開にすることも可能でしょう。
単純ゆえに長期的な計画と短期的な計画をうまく組み立てていくのが必要な気もしました。
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