神聖巫連盟 : 国内業務用掲示板
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藻女@神聖巫連盟
- 10/5/8(土) 20:39 -
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どういう使い方の予定かもう一度確認してから進めます
その前に編成進めます
神聖巫連盟。
藩王も国の寮に住まうお国柄である。
和風の王宮ともいえる政庁は住居などではなくもっぱら祭事(まつりごと)と政事(まつりごと)のために使われている。
王宮内にある「禊の間」の夜。
ここは天より地上に降り注ぎ、大地に潜った水が地上に再び生まれ出て川が始る所。
壁があるわけでも屋根があるわけでもない、けれどここは身を清めるための神聖な空間。
月光に輝く白い装束を纏い、一人禊を行う
滴り落ちる水が月光に照らされわずかに光った。
黒髪の間からのぞく頭環。
鍛冶師は口を閉じたまま印を結び、式神を召喚する。
姿形は異なっても共に同じ道を歩む半身。
真白な正装に、腰に「二振りの太刀」の一振りを佩き鍛冶師は
禊の終わった鍛冶師は鍛冶場へと向かう。
日本家屋にある鍛冶師の家の一角に鍛冶場はあった。
印を唱えると、ぴしりと音をたて御札が動き出す。
定まった位置に御札があることを確認すると鍛冶師は詠唱を始める。
声にあわせて、式神も詠唱をする。
炉に砂鉄と木炭を、中の様子をみながら投入してゆく。
特性にあわせて少量ずつ処理して、脱炭や吸炭を行う。
羽口からは細心の注意を払いながらどろりと赤白く溶けた鉄に鞴(ふいご)で空気を吹き付ける。
空気を吹き付けられた鉄は燃焼する。
こうすることで鉄は完全な液体となる。
材料の性質、火のかげん、造るもののこと。
ものを知らなければ良いものは造れない。
経験を通して身体で学ぶことも多い。
ノロ出し口をあけると砂鉄に含まれる不純物と炉の土が反応して出来た「ノロ」が出てくる。
その後、炉を解体する。
そして真っ赤に焼けた「けら」を水に焼きいれる。
この「けら」を打ち砕き、良質だが少量の「玉鋼」(たまはがね)と多量の銑鉄(せんてつ。「ずく」ともよばれる)が得られる。
得られた「玉鋼」を刀に切り出す。
炉で真っ赤になるほど熱し、ハンマーで叩くのだ。
ハンマーとタガネを使い、適当な大きさに切り分けられた後、熱せられる。
炉で赤くした地金と鋼をハンマーでくっつけ、叩き伸ばして鍛えてゆく。
鍛錬を繰り返すことにより、不純物が外に出てゆき、固くて曲がりにくい刃ができる。
ここでどれくらい「ねばり」を残すかも、鍛冶師の力量の一つといえよう。
焼き入れ、焼き戻しを繰り返し調節を繰り返す。
ハカマ(口金:柄の先にはめる金の輪。固いものを斬ったときの衝撃から柄が割れるのを防ぐ)を刀にあわせて造る。
そして「研ぎ」をする。
刃が食い込むにつれ、切る対象を押し開く厚さがいるが、かといって摩擦で入り込んでいかないのも困る。鍛冶師は絶妙な調整をしながら完成させてゆく。
目立て(刃をつける)をし、柄の部分に穴をあけ、使いやすく造った柄を組み付ける。
刀をおさめる鞘も、神聖巫連盟では鍛冶師が作る。
昼夜問わずの作業。
全体の調整を済ませた刀が完成する。
歌うような詠唱のなかで作業は終わった。
鍛冶師はやっと、ふうという人間らしい息をもらし、壁に背をあずける。
すりよる式神。
「お疲れ様」
ねぎらいの言葉をかけ、そっと式神をなでると、嬉しそうな様子をみせた。
このように製造される鍛冶師の製作した道具は人気が高い。
建築家の縁もあり、東京にあるFEGに建築家の道具を卸している。
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