神聖巫連盟 : 国内業務用掲示板
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#ちょっと直しを入れました
俺が折り紙なんてガラじゃないと思っていた
〜ある男子の言葉〜
俺が悪いんじゃない。少なくとも悪意はない。だからあれは事故なんだ。こうなるほうがおかしいんだ。
彼は布団の中で身もだえしていた。
自らの業に心を痛めていた。
だって、あの時は…俺は…
次の日、朝。
身もだえしても日常は続く。心を痛める夜が続いても学校には通う。心が痛いから、休む、とは自分的に口が裂けても言わないし、言うつもりがない。ただ、周りから見れば無理をしているのはすぐにバレるが。
「辛そうだな、木田。引きずってんな」
「…何をだよ。言っておくがあれは俺が悪いんじゃない。あれは事故なんだ」
「えー。俺は別にあの事故について言った訳じゃないぜ。」
「ふん、言ってろ」
「どこに行くんだよ」
「ちょっと散歩」
心を休めるために一人になりたい、と思い。行く場所を考え、今日は保健室で涼もうと考えた。保健室は涼しい。一人にもなれるし。
保健の先生が出迎えてくれる。
「あら、いらっしゃい。木田君。一人でくるのは珍しいわね」
「はい。ちょっと一人になりたくて来ました」
「どうぞ。ベット使っていいわよ」
「はい。ありがとうございます」
一人天井を見上げ、考える。
キーンコーンカーンコーン
下校時刻。家路につく。
歩きながら、考えている。あの日の事を。
「悪い卦だな。少年」
「…は?」
「よくない相が出ていると言っている」
「そうでしょうね」
「話を聞いてやる。さあ、上がれ」
「ええと、ご親切はありがたいのですが、そこまでしていただくのは」
「これは私の仕事なんじゃよ。さあ、上がった」
老人に強引に家に上がらされた。
お茶をもらいつつ話し掛けられる。
「で、深刻そうだな」
「はい…、あ、お茶ありがとうございます」
「うん、話してみよ」
「はい」
あの日、化学室で。
「おい、押すなよ」
「それは押せってことか」
「バカ、マジでやめろよ」
横腹を突かれる。
「やめろよって!」
肘打ちをかえしたその時。
手に持っていた試験管が飛んだ。
運の悪い女子、彼女は頭からその液体を被ってしまった。
その後の事も何度も思い出してしまう。
彼女の悲鳴
先生の怒号
クラスメートのリアクション
嫌になる。
何でこんなことに…
知らずのうちに涙が出て、ティッシュを差し出された。
「これを見ろ」
折り鶴を見せられた。
「折ってみろ。少しは心が休まるだろう」
俺は無言で折り始めた。顔は涙で濡れている。泣きながら、老人の指導を受けた。
土曜日の朝。
俺は彼女のお見舞いに行った。
彼女は眼帯をしてベットの上にいた。
こちらから頭を下げて、挨拶をする。
相手も頭を下げた。
「あの、これ、俺が折りました。」
不器用だが、一生懸命折った千羽鶴は俺の気持ちを伝えてくれた。
作:柊一青
(1179字)
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