神聖巫連盟 : 国内業務用掲示板
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1と2はなんとなくですが、矛盾しているような気がするのですが。
根源力制限がつくほど高い技術が必要なのに、式神使いが練習してすぐに習得できるような技術って、技術的に高いものなのだろうか?という印象を持ちました。
それよりも、たとえば、式神を使役して鍛冶をするために高い技術を必要とする、って感じにした方が良いのではないでしょうか?
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ここから下は一年近く前に作ったものなので、今必要とされてるものとは関係ないかもしれませんが、何かの役に立ちそうなら適当に追記したり削除したり編集して使って下さい。
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鍛冶屋と鍛冶師
巫において鉄を扱うことを生業とする者は二つの名称で呼ばれる。ひとつは鍛冶屋、もうひとつが鍛冶師である。この二つの職業は鉄を加工することにおいてはほぼ等しい存在であるが、決定的な違いもまた存在する。
『鋼を作るか否か』
鍛冶師達の製鉄は昔ながらのたたら製法によって鉄鋼を作り出すのだが、周辺諸藩国の技術に比べるとたたら製法によって得られる鉄は品質は優れていても少量でさらに鉄鋼の品質が安定していないため、職人達の技量が大きく問われる扱いの難しい鉄鋼しか生み出されない。そのため、一般的な鍛冶屋達は品質の安定している他国の鋼材を用いることも少なくない。しかし、鍛冶師達は違う。彼らは自ら砂鉄や鉄鉱石を集め、自分たちの用いるための鋼材を自分たちで作り出す、昔ながらの製法を忠実に守って。これが、鍛冶屋と鍛冶師の最大にして絶対的な違いとなっている。
巫鋼(かんなぎはがね、かんなぎこう)
鍛冶師達の製鉄はたたら製法によって砂鉄や鉄鉱石を鋼材へと精製する。たたら製法によって得られる鋼材は砂鉄もしくは鉄鉱石1000kgに対して300kg前後である。その300kgのうち200kg前後が一般的な鋼材であり、残り100kg前後が玉鋼と呼ばれる良質の鋼となる。
この良質の玉鋼をさらに製鋼し、高炭素鋼材に仕上げたものが巫鋼と言われる鉄材である。玉鋼までの製造はたたら製法さえ知っていればほぼ誰でも精製は可能であるが、巫鋼は鍛冶師でなくては作れない。特別な素材を必要とするわけではないが、質の良い鉄鉱石を質の高いたたら製法によって作り出した玉鋼からしか良質の巫鋼を生み出すことはできない。原石を見分ける目と安定した高い製鉄技術、これらを持ちうる者だけが巫鋼を作れ、それは鍛冶師以外にいないのである。
巫鋼は一般的な鋼材よりも軽く、硬く、なにより錆びにくい。他藩国ではステンレス素材と呼ばれる鋼材が最も近いだろうか。古く異国の鋼材などを調べてみるとダマスカス鋼、ウーツ鋼などに類似した鋼材である。「百年経っても変わらない」それが巫鋼の最大の特徴である。
巫鋼は国内に限って言えば武器や農具に使われることはほとんどない。これらを作るのが鍛冶師ではなく鍛冶屋の仕事であるというのも理由のひとつとしてあるが、巫鋼の起源は奉具、祭儀品として神祇の道具を作成するための鋼材であることに由来している。仮にも神様への供物や破魔、封魔の道具が十年やそこら野ざらしにされただけで腐食してしまうのは鍛冶師達の誇りが許さなかったらしい。そのようなわけで宝剣、法刀、錫杖、杯、ときには鉄柱、祭壇、燭台に至るまで、呪術や祭儀のあらゆる道具が巫鋼によって作られている。
製鉄と環境
製鉄と環境汚染とは切っても切れない関係にある。とくにたたら製法において鉄を精製するためには、一般的な燃料を使用せず、大量の木炭を必要とし、その量は精製する原石とほぼ同量にまでなる。そのうえ木炭を全て燃やし尽くしてしまうのだから大量の二酸化炭素を排出する。そして二酸化炭素を浄化するための森は木炭を作るために切り崩されていくのだから、鍛冶師達の製鉄と環境汚染は表裏一体の関係にあるのだ。
そのため、国としてはなんらかの対策を講じなくてはならなかった。
ひとつは鍛冶師達の木炭を作るためだけの植林地を設けた。鍛冶師達が使用する木炭はそこからしか使用することができず、また逆に、その植林地から作られた木炭は鍛冶師達にしか流通しないように制限を設けた。この制限によって鍛冶師達の作り出す鋼材の量が減るのではないかと懸念されたが、そもそも巫国内の鍛冶師の数はそれほど多くなく、また、一回の製鉄で半年から一年は保つこともあいまって、鍛冶師達が年間消費する木炭の量は植林地から作られる木炭量を上回ることはなかった。
もうひとつは古くなった巫鋼の再利用である。いかに巫鋼が優れていると言っても道具として利用すれば欠損もすれば壊れもする。利用できなくはないが、使用するのはためらわれる、そういった古い巫鋼製品をもう一度鋼材として精製し直すのである。再精製された巫鋼は国事や大祭などに使われることはほとんどないが、近年増えつつある式神使いの術具や修行中の身である神祇官見習いの練習道具など、日常的に術具、祭儀道具を使用する人々の間で広く用いられている。
神人二振りの太刀
鍛冶師になる者の最初の仕事は二振りの太刀を打つことである。ひとつは鍛冶の神への奉物として、ひとつは世間に自らの腕を披露するためのものとして。ただし、これはただ二振りの太刀を打てば良いわけではない。その二振りは全く同質の、いや、限りなく同一の太刀として作らなくてはならないのだ。たとえ巫中探しても並ぶ物のない大業物を作っても、もう一本同じ太刀を打てない限りその者は鍛冶師と呼ばれることはけしてない。まぐれは二度続かない。それを体現するシステムなのである。多くの鍛冶屋達はこのシステムの前に鍛冶師とはなれず、一握りの鍛冶師達はこのシステムによってその腕を認められる。
ここで作られた太刀は一つは社で厳重に保管され、もうひとつは鍛冶師の手元に残るが、多くの鍛冶師達は初心を忘れないためとか、自らの腕を披露するためとか様々な理由から手元に残し、一般に流通されることは滅多にない。
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