神聖巫連盟 : 雑談用
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悲しみに満ちた戦闘は無名騎士藩国のいたるところで繰り広げられていた。
それは己の良心との戦いでもあった。
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新たなる戦場で敵兵を見て、みぽりんはふっと笑う。
同胞を殺さねばならぬ、痛み。
右手をあげ空間に印を刻む。
歌うように流れるように、刻まれた印を軸にして力を絡めてゆく。
まずは小さく。次第に大きく。
細かい粒子が集り、寄り添い、空間に光の文字として浮かび上がる。
おのれの力不足を思った。
方法があるのに助けられないのは自分のせいだと思った。
守るにはときとして大きな能力が必要なのだと。
ゆるりと手を広げる。
呼応するように魔方陣が強さを増し、輝きが濃くなる。
今度は両手で包み込むようにして力を凝縮させる。
そのまま右手人差し指に集めてゆく。
そして……。
みぽりんは対象を指差し、力の方向性を「敵」に向けた。
「敵」からあがる断末魔の悲鳴。
みぽりんはすべて見た。
その瞳は静かで、一見穏やかだった。
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泣きながら詠唱するのはミツキだった。
一人倒すたびに、こぼれる滴。
「ミツキさん、ミツキさん」
雹が彼女の肩をぎゅっと抱く。
我にかえったミツキの顔をみて、雹が精一杯の思いやりをこめて言う。
「もういいですから」
ミツキは小さく首を振り、涙をぬぐって再び詠唱をはじめた。
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ミツキと姫巫女を守り支えるように男達が布陣する。
こんな戦いは早く終わらせなければ。いや終わらせてやると思った。
(587文字)
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