Page 71 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼イベント102 白いオーケストラ再び みぽりん@わかば 07/8/4(土) 10:51 ┣降下 (降下前??輸送機の中) みぽりん@わかば 07/8/4(土) 10:54 ┃ ┗:降下 修正 (降下前??輸送機の中) みぽりん@わかば 07/8/4(土) 11:24 ┣SS <降下・大気圏突入> みぽりん@わかば 07/8/4(土) 12:31 ┣降下絵 雹 07/8/4(土) 13:02 ┃ ┗降下 雹 07/8/4(土) 20:21 ┣Re:イベント102 白いオーケストラ再び 七比良 鸚哥 07/8/4(土) 20:08 ┣降下絵 ミツキ 07/8/4(土) 20:35 ┣降下絵2 ミツキ 07/8/4(土) 21:04 ┗防御絵 ミツキ 07/8/4(土) 23:14 ─────────────────────────────────────── ■題名 : イベント102 白いオーケストラ再び ■名前 : みぽりん@わかば ■日付 : 07/8/4(土) 10:51 -------------------------------------------------------------------------
作戦用置き場 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@p2190-ipbfp601tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp> |
<降下> 「まもなく降下地点に到着いたします。みなさまご用意をお願いします」 輸送機で待機していた、様々な容貌を持つ一同に声がかけられる。 温和だった表情が、一気に引き締まったものに変わる。 身につけた、降下に必要な装備を再確認しながら、おのおのが故郷を思う。 ニューワールド。 ここで生を受け、育った。 幼い頃友達と喧嘩をし、勇気を振り絞って仲直りした公園。 かけっこしながら走り抜けた、路地。 像の前では、どきどきしながらあの人を待っていた。 工場で働いた後はわいわいおしゃべりしたり、なじみの店に飲みに行ったっけ。 畑仕事のお手伝いは大変だけど、楽しかったなあ。 夕日に照らされた、美しい砂漠。 あまりにきらきらしていてふと目を細める。 国が違うから、思い出の場所も異なる。 でもそこに自分がいて、仲間がいるのはどの国も変わらない。 「楽しかったね…」 ひとりが、ぽつりとつぶやく。 「楽しかったねー。あ、私、結局あそこのアイスクリーム食べずにきちゃったよ」 「あははは。それは残念だったねえ」 場が一瞬和む。 遠い目をした少女が、続けて言葉をもらす。 「もう、食べられないんだなあ…」 なんともいえない沈黙。 「アイスなら、俺がつくってやるよ」 一人の少年が、まだヘルメットをかぶっていない少女の頭をくしゃくしゃにしながら言った。 「何のアイスがいい?バニラか?チョコレートか?」 勢いにおされて、少女は目を丸くする。 「生きていれば、また食べられる。そりゃ、最初からウマいのは作れないかもしれないよ?でもさ」 少年はまっすぐな目で少女を見る。 「お前は待っててくれるんだろ?いつかあの店に負けないくらいウマいアイスを作ってみせるさ。生きてさえいれば、可能性は無限大だ」 そう言って、少年は太陽のように笑った。 つられて、笑顔になる少女。 確かにそうだ。 これで終わりじゃない。 だって、自分もいて、仲間もいるのだから。 そして自分の体内は、ご先祖からずっと受け継がれた大事な宝。 そうだ。ホントに大事なものは、何にも失ってはいないんだ。 「かっこいいことを言うじゃん。ひゅー、ひゅー」 「プロポーズみたいじゃない?」 ひやかす周囲に必死で抵抗する少年を見て、少女も笑った。大笑いした。 自分のなかにこんな元気が残っていたのが嬉しかった。 「予定到着時刻まで、後2分」 時刻を告げる声が響く。 「さて、ウマいアイスを食う前にしないといけないことがある」 咳払いしながら少年が言った。 「ここから生き残ることね」 「そう」 「じゃあ、降下は絶対成功しないといけないな」 聞いていた青年が力強く言った。 「『ウマいアイス』を食べさせてあげるためにね♪」 少年の顔は真っ赤。 「降下地点、到着。降下用意!」 「さあ、行こう!!」 少年にしっかりとうなづき返す少女。 輸送機の扉が開かれる。 強風によろめきそうになり、しっかりと足に力を入れる。 この足で、新しい大地で、新しい思い出を作るのだ。 しっかりとロープを握りながら、一呼吸し、少女は仲間と一緒に降りていった。 明日を共に生きるために。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@p2190-ipbfp601tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp> |
<降下> 「まもなく降下地点に到着いたします。みなさまご用意をお願いします」 輸送機で待機していた、様々な容貌を持つ一同に声がかけられる。 温和だった表情が、一気に引き締まったものに変わる。 身につけた、降下に必要な装備を再確認しながら、おのおのが故郷を思う。 ニューワールド。 ここで生を受け、育った。 幼い頃友達と喧嘩をし、勇気を振り絞って仲直りした公園。 かけっこしながら走り抜けた、路地。 像の前では、どきどきしながらあの人を待っていた。 工場で働いた後はわいわいおしゃべりしたり、なじみの店に飲みに行ったっけ。 畑仕事のお手伝いは大変だけど、楽しかったなあ。 夕日に照らされた、美しい砂漠。 あまりにきらきらしていてふと目を細める。 国が違うから、思い出の場所も異なる。 でもそこに自分がいて、仲間がいるのはどの国も変わらない。 「楽しかったね…」 ひとりが、ぽつりとつぶやく。 「楽しかったねー。あ、私、結局あそこのアイスクリーム食べずにきちゃったよ」 「あははは。それは残念だったねえ」 場が一瞬和む。 遠い目をした少女が、続けて言葉をもらす。 「もう、食べられないんだなあ…」 なんともいえない沈黙。 「アイスなら、俺がつくってやるよ」 一人の少年が、まだヘルメットをかぶっていない少女の髪をくしゃくしゃとしながら言った。 「何のアイスがいい?バニラか?チョコレートか?」 勢いにおされて、少女は目を丸くする。 「生きていれば、また食べられる。そりゃ、最初からウマいのは作れないかもしれないよ?でもさ」 少年はまっすぐな目で少女を見る。 「お前は待っててくれるんだろ?いつかあの店に負けないくらいウマいアイスを作ってみせるさ。生きてさえいれば、可能性は無限大だ」 そう言って、少年は太陽のように笑った。 つられて、笑顔になる少女。 確かにそうだ。 これで終わりじゃない。 だって、自分もいて、仲間もいるのだから。 そして自分の体内は、ご先祖からずっと受け継がれた大事な宝。 そうだ。ホントに大事なものは、何にも失ってはいないんだ。 「かっこいいことを言うじゃん。ひゅー、ひゅー」 「プロポーズみたいじゃない?」 ひやかす周囲に必死で抵抗する少年を見て、少女も笑った。大笑いした。 自分のなかにこんな元気が残っていたのが嬉しかった。 「降下時刻まで、後2分」 時刻を告げる声が響く。 「さて、ウマいアイスを食う前にしないといけないことがある」 咳払いしながら少年が言った。 「ここから生き残ることね」 「そう」 「じゃあ、降下は絶対成功しないといけないな」 聞いていた青年が力強く言った。 「『ウマいアイス』を食べさせてあげるためにね♪」 少年の顔は真っ赤。 「降下地点、到着。降下用意!」 「さあ、行こう!!」 少年にしっかりとうなづき返す少女。 輸送機の扉が開かれる。 強風によろめきそうになり、しっかりと足に力を入れる。 この足で、新しい大地で、新しい思い出を作るのだ。 しっかりとロープを握りながら、一呼吸し、少女は仲間と一緒に降りていった。 明日を共に生きるために。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@p2190-ipbfp601tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp> |
<降下・大気圏突入> 「ベルトをつけてください」 「わからない方はおっしゃってくださいね。お手伝いします」 てきぱきと指示を出すのは、輸送機を持つ国の民。 さまざまな国民が集まる部隊だから、機械に対する慣れもさまざまで、言われる前に自分で判断してさっと実行していた者もいれば、手伝ってもらいながらなんとかベルトをする者もいた。 船橋では副艦長の指示のもと作業が進んでいた。 一つ一つの部署から報告を受け、副艦長が艦長に報告する。 「艦長、降下準備が整いました」 艦長が無言でうなづき、席を立つ。 「みんなご苦労だった。これから本機は大気圏を突入。降下に入る。大気圏突入は知ってのとおり難しい仕事だ。突入角度を間違えれば機体ごと全滅である」 一同に緊張が走る。 「しかし、逆にいえば我々の力を発揮する絶好の機会だ!万全をつくして任にあたり、みんなで成功させよう。頑張ろう!!」 何人かはうなずき、何人かは拍手した。にこっと笑った者もいれば気を引きしめた顔を見せる者もいた。 共通していたのは、だれもが高揚したことだ。 そして、みんな祈った。任務の成功を。 「大気圏突入に入ります。重力や衝撃に備えてください」 艦内にアナウンスが響く。 ベルトのはずし方を練習していた者も、しっかりとベルトをしめなおす。 「重力に備えるってどういうことですか?」 宇宙になじみのない国の民が隣に聞く。 「ああ、自分の体に思い切り強い力がかかると思ってください」 「力ですか?」 「ええ。体をしっかりと固くして耐えてください。少しの間ですから」 礼をいって体に力を入れてみたりする。 「大気圏突入、30秒前」 カウントが始まった。 「20秒前、…15、14、13、12…、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1。突入!」 機体全体が重くなったように感じる。 次第に赤く、熱くなる機内。 みたこともない光景だった。 宇宙について詳しい者は、難しさゆえに成功を願った。 あまり詳しくない者も、地上の機体と違う様子に驚きながらも、あの頼もしい仲間を信じて、祈った。 「機体温度上昇。正常範囲内です」 「噴射、正常」 報告を受けながら、艦長は乗組員と乗客の安全を祈った。 思いは届き、祈りは力となる。 信じることが力となることを知る者ばかりだった。 船全体が降下の成功を望み、努力し、そして祈っていた。 そして…。 「大気圏突破!!機体無事です!」 歓声につつまれる艦内。 「みんなのおかげだ。ありがとう」 うなづきあったり、笑顔をうかべたり、小さくガッツポーズをした者もいた。 「さて、あと一息だ。敵の攻撃に備えながら、地上に降り立つ」 艦長の指示が船橋に響く。 改めて、気を引き締め、各々の仕事にとりかかる乗組員達。 そして、船は無事地上に降りたった。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@p2190-ipbfp601tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp> |
生身ですが。。。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@softbank219005087141.bbtec.net> |
輸送機の中を想像しつつ <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@softbank219005087141.bbtec.net> |
▼みぽりん@わかばさん: >作戦用置き場 「降下作戦」 今回それが行われると発表された時、神聖巫連盟の新人理力使い・りっかは思わず聞き返した。 【降下=高い所から降りること。】つまり、【降下作戦=文字通り、高所から降下する作戦。】 自分の聞き間違いであってほしくて確認しても、辞書で意味を調べ直しても、降下作戦はやはり降下作戦。 「がーん…」 りっか、心の声。 そう、彼女は高いところが「大の」苦手であった。 (どうか神様、降下作戦がなくなったり、それが駄目なら…できればわたしの出撃がなかったりしますように…) その日巫の某所に、必死に祈る少女の姿があったとかなかったとか…。 翌日、国内会議にて編成発表。 【翠雨分隊 みぽりん ボロマール 有馬信乃 りっか】 今度は文書を前に固まる少女。 「りっかさん、何か不都合が?」 会議で隣席にいた信乃が気づいて声をかける。 「……………」 「りっかさん?」 「………はっ」 「どうかしましたか?」 「い、いえいえいえ。何もありませんよ?」 ぎぎぎ…と音がしそうな様子で振りかえった後、今度は不必要に勢いよく首を振るりっか。 「そうですか、ならいいですが…」 明らかに怪しかったが、会議中でもあり、信乃は何も言わないことにした。 その日巫の女子寮では、屋上から地面をじっと見つめる少女の姿が目撃され、自殺かと勘違いした仲間と大騒ぎになったとかならなかったとか…。 そして、降下作戦実施前。 「う…」 顔色の悪いりっか。 不思議に思った同じ隊のボロマールは、やはり同隊の信乃に相談した。 「信乃さん、りっかさん体調が悪いんでしょうか。顔色が…」 「そうですねぇ。………あ。」 信乃は少し考えて、思いついたことをボロマールに耳打ちした。 「りっかさん、少しよろしいですか?」 何とか降下の準備をしているりっかに近付き、ボロマールはそっと声をかけた。 準備を手伝ってやりつつ、小さな声で話す。 「あ、ありがとうございます。すみません…」 「いいえ。わたしはもう終わったのでお気になさらず」 良く見ると、りっかの手は小さく震えている。 「りっかさん、降下は怖いですね。」 「え!?…は、はい。そうですね…。」 「私、ちょっと見方を変えてみることにしたんです。」 「見方?」 「はい。落ちると思うと怖いですけど、飛ぶってことにしたらどうかなーって。」 「飛ぶ?ですか??」 目を丸くして聞き返すりっか。 「はい。飛ぶ、です。」 ボロマールは大げさに頷いてみせる。 「りっかさんの式神の紗雪さん、よく楽しそうに飛んでますよね。」 紗雪は、白鷺型の式神である。役目のないときは、嬉しそうに空を舞っている。 「…はい。」 思い浮かべつつ、りっかも頷く。 「あんなふうに空を飛んでみたいと、思ったことありません?」 「………はい。あります。」 「その機会だと思えば、怖くなんて無いですよね。」 「…………そうですね!」 りっかの表情が明るくなったのを満足そうに見て、ボロマールは降下用出口に向かう。 「さて、わたしたちの番ですね。」 「はい!」 「では私がお先に飛ばせていただきます。」 「はい。すぐ続きます。」 まだ少しだけ硬い表情が残っているりっかを励ますように、両手を広げてみせる。 鳥のように。大空を飛ぶように。 「では、いきますよ!」 3・2・1…GO! <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)@173-52-155.biwa.ne.jp> |
いちおう降下戦用で <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)@p6235-ipbfp605osakakita.osaka.ocn.ne.jp> |
2まいめです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)@p6235-ipbfp605osakakita.osaka.ocn.ne.jp> |
防御してる風 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)@p6235-ipbfp605osakakita.osaka.ocn.ne.jp> |